資産運用計画02.現金比率を考える

 

現金比率

投資資金のうちで現金などが占める割合を現金比率と言うことがあります。

 現金比率 = 現金 ÷ 投資資金

たとえば、投資資金が1,000万円あって、そのうち800万円で株式を購入し、残り200万円が現金だとすれば、現金比率は20%となります。

投資資金なんだから全額を株式の購入に充ててもよさそうなんですが、どうして現金が必要なのでしょうか。

それは、株式は暴落することがよくあるからですね。

株価が大きく変動する場合、上がるときは時間をかけてゆっくりなんですが、下がるときは怒涛のごとく落ちていきます。

有名な「ブラックマンデー(1987年)」や「リーマンショック(2008年)」のような大暴落以外にも、この20年間ぐらいの間に小さめのクラッシュは何度も発生しています。

そのとき、すでに株式をたくさん保有していて現金の持ち合わせがない「お腹いっぱい」の状況、つまり現金比率がゼロの場合、買えば誰でもほぼ確実に儲かるような安値の株式が目の前に転がっているのに、持ち合わせの現金がないばかりに、せっかくの機会をみすみす逃してしまうことになりかねません。

実際、暴落という点では、私もリーマンショックで痛い目をみました。

これは、私のSBI証券にゴミとして残っている「リーマンブラザーズ」社そのものの株式です。この残骸を見るたびに「天災は忘れた頃にやってくる」のだと常に戒めとしています。

リーマンショックのときは、株価が低迷しているときに、資金を掻き集めて割安になっていた株式を買いました。
そのお陰で、株価がある程度戻した時点で、何とか損失を埋め合わせてトントンになるぐらいに回復をしたことを覚えています。

当時は現役バリバリで稼いでいた頃なのでそんな無茶もできたのですが、早期退職した今だと、同じような状況で生活資金に手をつけるのは躊躇するのではないかと。

なので、少なくとも今の私にとって、暴落時に備えて投資用の現金を確保しておくというのは正しい選択だと思います。

では、適切な現金比率とはいったいどれぐらいなのでしょうか。

続きます