まず、株式投資について私なりの考え方を箇条書きにしておきますね。
そもそも、基本的な認識として
- ヒトの経済活動は、互酬・交換・再配分の3パターン。
- 互酬はギブアンドテイク、交換は物々交換からの市場交換、再配分は租税と社会保障。
- 市場交換の潤滑油は「お金」。お金がさらに肥大化したのが資本主義。
- しかし、お金の本質はあくまで共同幻想。国家破綻でただの紙切れ。
という大前提のもと、ふつうの社会人がお金を貯める方法は、
- 最大の資産は自分の時間。給料は時間を切り売りした対価。
- なので、時給が上がるように頭と体を使って一生懸命に働く(これ大事)。
- 支出を抑える行動習慣を身につける。浪費癖は治す。
- 「貯金=給料-支出」なので、知らない間に貯金が増えるはず。
が王道(自分もこのパターン)。貯金を投資に回すなら、
- 株式◎、リート(上場不動産投資信託)○、債券△。
- 現物不動産は情報の上流なら◎だが下流なら△。情報格差が大きすぎ。
- その他は胡散臭いので全て×。
- 米国の覇権国家(ヘゲモニー)は暫く続くので投資先は米国株がメイン。
- 個別銘柄よりも株式インデックスファンド。管理費や手数料には要注意。
かなと。資産運用の本質について手短に言えば、
- 「資産」とは「お金(資)を産むもの」のこと。具体的には株式や不動産。
- 資産から得られる利益の期待値は年5%(トマ・ピケティ『21世紀の資本』)。
- なので、資産は保有し続けることに意味がある。
- したがって、資産はお金が必要になったときに売却するのが基本。
だと考えています。で、当然、「投資の期待値が年5%なら皆が参加して期待値は年0%まで下がらないか?」と疑問に思いますが、
- 人の性格はリスク回避。なので大半の人はリスクがある資産の購入を躊躇。
- なので、勇気を出して資産を買えばご褒美として「リスク・プレミアム」が得られる。
- このリスク・プレミアムこそ投資における利益の源泉。
- 逆に、世の中のリスク感覚が麻痺したときはバブル。投資しても儲からない。
という答えになります。その上で、具体的な投資戦略は、
- まず、アセットアロケーション計画をたててリスク分散。
- 資産クラスの候補は、米国株・日本株・国内リートがメインで、新興国株・欧州株・米国リートがサブ。上級者なら長期米国債ETFを追加(リスクヘッジのため)。
- 適度にリバランス(結果的に割高な資産クラスの売却と割安な資産クラスの購入)。
というイメージ。なお、
- 株式であれ不動産であれ、投資は結局「買ったタイミング」が絶対的な支配項。
- 次に大事なのは「握力」。暴落でも暴騰でも狼狽売りは避ける。
でしょうか。余談ですが、好きな格言は、
- 人の行く裏に道あり花の山。いずれを行くも散らぬ間に行け。
- 強気相場は悲観のなかで生まれ、懐疑のなかで育ち、楽観とともに成熟し、陶酔のなかで消えてゆく。悲観の極みは最高の買い時であり、楽観の極みは最高の売り時である。(Bull markets are born on pessimism, grow on skepticism, mature on optimism and die on euphoria. The time of maximum pessimism is the best time to buy, and the time of maximum optimism is the best time to sell./Sir John Marks Templeton)
です。奇しくも両方とも「逆張り」のマーケットタイミングを狙う格言なのは、効率的市場仮説には基本的に賛成ながら、「景気の気は気分の気」なので、必ずどこかに買い時と売り時が存在すると信じているからです(アセットアロケーションにおいて超長期米国債ETFの資産クラスを動的に変化させることで、マーケットタイミング戦略とバイアンドホールド戦略との両立を図っています)。
自分のイイタイコトは上記ですべて。細かい説明はブログとTwitterで書き散らかしていますのでご興味があればご笑覧ください。