ファンダメンタル投資と書かれていますが、テクニカル分析(チャート分析)への言及もあり、株式投資の実用的な入門書という感じです。著者の足立武志氏は公認会計士で、楽天証券でもコラムを執筆。
以下、「気づき」があった点のみ個人的なメモとして残しておきます。
会社四季報における倒産リスクの判断ポイントは7箇所
- 自己資本比率
- 有利子負債と現金等の差分(時系列での比較も必要)
- 営業CF
- 利益剰余金(マイナスで累損)
- 自己資本(マイナスで債務超過)
- 純利益
- 重要事象/疑義注記
貸借対照表から算出できる倒産リスクの判断ポイントは5箇所
- 流動比率(100%未満で要注意)
- 当座比率(100%以上で安全)
- 固定比率(100%以下で安全)
- 固定長期適合率(100%以下で合格)
- 自己資本比率
粉飾決算
- 営業利益に比べて営業CFが極端に少ない場合は要注意。
- ただし投資CFを減らして営業CFを水増しする手法だと見抜くのは難しい。
自己資本比率について(※本書外)
全業種の平均は40%強。特徴のある業種は下記のとおり。
- 出版業:75%
- 鉱業/原油/天然ガス:70%
- 情報通信:60%
- 証券業:35%
- 航空運輸業鉄道:25%
- 電力:20%
- 物品賃貸業:15%
- 宿泊/飲食:15%
- 銀行/クレカ:10%
その他
読了の所要時間は1時間程度でした。易しく書かれているので一気に読めます。
株式投資をするなら本書レベルの知識があって損は無いかと。
(了)