投資で「100点を目指す真面目な勉強」
とりあえず大きな枠組みである「戦略」を理解できたら次は「戦術」を…、と言いたいところですが、残念ながら少し遠回りをしたいと思います。
本来の意味の「戦略」では、それを戦術に落としていくには戦争の原理や道理という意味の「戦理」の知識があることが前提となっています。
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また、たとえば「経営戦略」でも、経営企画部とか経営コンサル会社が作成したものは読んでいて「なるほど」と感心しますが、自分で経営戦略を立案してさらに戦術に落とし込んでいくには、最低でも「経営学」の知識は必要ですよね。
なので、本気で投資戦略を理解するためには資本主義の原理・原則から理解する必要があります。
時間がもったいない人向けの省エネ学習
そうは言っても、「そんなに暇ではない」「思い立ったが吉日」という方もいらっしゃるでしょう。
このブログでは投資のことを真面目に勉強したいと思っていますが、「投資の勉強をする時間がもったいないから一夜漬けで何とかならないか」というニーズの方が実は圧倒的に多いかもしれません。
優先順位は投資の勉強よりも本業の勉強
記憶が確かなら、マネックス証券の松本大氏だったと思うのですが、どこかの若者向けの悩み相談みたいなコーナーで「投資で儲けるにはどんな勉強をすればいいでしょうか」(若手会社員)という質問に「投資の勉強をしても仕方ない。今の仕事を頑張りなさい」という感じの回答をしていました。
普通、ネット証券会社の社長はこんな回答はできませんよね。
いや、ほんとに感銘を受けました。
私もそう思います。私なりに解釈すると、こんな感じでしょうか。
たとえば株式投資を一生懸命に勉強すると10年間で100%増になり、一夜漬けで勉強すると10年間で60%増になると仮定します。
もし10億円を運用しているなら、一生懸命に勉強すると10年間で20億円になるので年間1億円の儲けですよね。これは真面目に勉強するだけの価値があるでしょう。
他方、もし100万円しか運用していないなら、一生懸命に勉強しても年間10万円の儲けにしかなりません。一夜漬けで勉強しても年間6万円の儲けになるなら、わずか年間4万円のために膨大な時間を投資の勉強に投じるのは割りに合いません。
むしろ、100万円しか運用資金がないということは、資産家(ブルジョワジー)というよりも労働者(プロレタリアート)に近いということですね。資産家は自分の所有物である資産が24時間365日お金を稼いでくれるのに対して、労働者は自分の時間を切り売りしないとお金を得ることができません。
そうであるならば、時間当たりの収入が大きくなるように努力することが一番確実にお金を得る方法です。
つまり、今の仕事を頑張って、出世するなり、手に職をつけるなり、いずれにしても労働市場における自分の価値を高めて収入を増やすべきだと思うのです。収入が増えて、でも倹約して支出を抑えれば、自然とお金が増えていきますよね。
仮に、それで200万円を貯金できたとしましょう。
先ほどの例だと、一生懸命に勉強して100万円を運用しても年間10万円しか儲けませんでした。
でも、一夜漬けで200万円を運用すれば年間12万円を儲けることができます。
自分の今の仕事を頑張るか、資産運用の勉強を頑張るか — まだ若くて現役バリバリでかつ資金がそれほどない人なら、優先順位は明らかですよね。自分の今の仕事を頑張って収入を増やしましょう。資産運用の勉強は必要最小限で十分です。
60点を目指す一夜漬けの勉強で十分な人向け
この記事を読んで「やっぱり投資の勉強はやめた」とお考えの賢明なみなさんに「投資の失敗を避けるための必要最小限の知識」の記事を書きました。ご参考にしていただければ幸いです。
それでも、真面目に投資の勉強をしたい方
もちろん、真面目に投資の勉強をするっていうのも悪くないと思います。
趣味で資産運用をして、副次的にお金儲けもできる、という感じもアリだと思うので。
そうお考えなら、もう少しこのブログにお付き合いください。